ザ・業界人
     
第38回
石橋光国氏
株式会社ハナテン オートオークション事業部・会場長


















 ハナテンオークションの会場長に、ビッグモーター出身の石橋光国氏が就任した。石橋氏は、ビッグモーターで主に買取事業に携わり、その部門でトップまで上り詰めた人物。その手腕を持って、ハナテンオークションをどう舵取りしていくのかインタビューした。


――会場長に就任したばかりだが、抱負は
石橋会場長(以下、敬称略) ご存知の通り、小売店舗ではハナテンの名称をビッグモーターに変更した。これに対しハナテンAAは、ビッグモーターグループという枠にとらわれず、より一般会員に利用してもらえるようなオークションにしていきたいと思っている。この会場が唯一無二の『ハナテン』ブランドだと思って、独立色を明確に打ち出していきたい

――就任して手掛けたことは
石橋 業務改善を徹底的に推進している。会員からは、すでにヒアリングを行い、行き届いていなかった点を早速、改めた

――具体的には
石橋 例えば、書類業務などはその最たるもの。書類の不備や紛失なども多く、管理が甘いところがあった。また、キーレスや整備記録簿といった後送品も、書類と別に送っていることが散見されたので、私が着任してから1週間ですべて改善させた。書類課は人手不足と思われていたが、スタッフの動線を見直した結果、増員せずに作業の効率化を図ることができた

――そのほかについて
石橋 電話対応なども、改善しなければいけない課題だった。早速、スタッフを2名雇用し、ほぼ対応できるようになったと思う。会場長の私も、率先して電話に出るようにしている。さらに、3月の残業内容を調査して、まわせるようであれば土曜日の事務局稼働も視野に入れている

――営業面での施策は
石橋 出品する場合、売れる会場でなければその役割が果たせない。そういう意味では、成約面に重きを置いて営業活動をしていきたい。そこで、牽引役として考えているのが「ユーザーコーナー」だ。このセリ区分は、成約率が常に8割を超えている看板コーナーだが、出品の割合でみると、まだまだグループ出品が多い。高水準の成約率は変えずに、一般会員の出品を増やしていきたい

――会場設備については
石橋 当会場としては、夏頃までに大幅なリニューアルを予定している。先述してきたような業務内容の見直しも、すべて一通り終えたい

――検査制度について
石橋 検査員のスキルアップを目的に、評価制度を変えようと思っている。今までは、検査台数に応じてマージンを付けていたが、今後は品質面でのプラス、マイナス評価も加えたい。現在、検査員は自社7割、外注3割だが、これも夏頃までには100%内製化して、すべての検査員に目が行き届くようにしたい。また、人数も7名から20名まで増やしたいと考えている

――なぜ会場長に抜擢されたと思うか
石橋 私はビッグモーターにおいて、買取拠点の展開をずっと担当してきた。中部地区などは、更地の状態から何十拠点も立ち上げてきた。また買取部門全体を見て、悪い流れがあればそれを改革していくようなことも主業務のひとつだった。そうした経験に白羽の矢が立ったのではないかと思っている

――仕事で心がけていることは
石橋 仕事は、どうせなら楽しくやりたい。そこで、賞金制度を立ち上げてみた。これは、人から感謝されたらサンクスカードを貰える仕組みで、1位のスタッフには賞金を贈る。私のポケットマネーから出してもいい。社内を楽しく盛り上げていきたい

――最後に今後の目標について
石橋 ユーザーコーナーをさらに強化し、年間出品20万台、平均では4000台を実現するとともに、成約率は7割をめざしていく。誇りを持って、公平中立なオークションを運営していこうと思っている


プロフィール
 昭和53年7月生まれ。38歳。平成15年10月ビッグモーター千葉中央店に入社。16年12月同店店長、17年10月横浜店長、20年関東エリアマネージャー、22年中部エリア部長、25年東日本エリア部長兼買取本部長、28年ハナテン会場長に就任

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