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荷主も招き第2回ドライバー研修
自流研の峯島英二氏が講師務める
回送輸送事業のAM・T
(01/23 14:18)



























 株式会社AM・T(栃木県小山市、阿美賢司社長)は1月11日、小山市内にある多目的ホールで「ドライバー研修」を開催。22名が参加した。

 同社は2024年問題を機に、積載車による輸送ではなく、敢えて回送輸送で物流業界に参入した。一昨年12月に続き、2回目の研修となった今回も、業務連携している積載輸送エムズメッセ株式会社(札幌市、森康彰社長)の茨城営業所のドライバーも加わった。また大手荷主2社も招き、回送輸送中のトラブルと対処事例を開示。情報を共有することで、トラブルを未然に防止する目的と、さらに顧客との信頼関係を構築する狙いがあるようだ。

 冒頭、挨拶に立った阿美社長は「当社もすでに3期目に突入、前期は大きく増収増益することができた。これも偏に、荷主やエムズメッセからの支援、そしてドライバーはじめスタッフの努力の賜物と感謝している」と御礼を述べた。

 続いて「回送輸送のメリットでありセールスポイントは、走行中の異音や振動を察知し、トラブルを未然に防止して、荷主のリスクを回避することにある。しかし、前期では事前に察知できずに、回送不能となるケースがわずかだが生じている。これによって、荷主も当社もダメージを受けた。ただ、この経験を教訓とし、ドライバー全員が共有して再発防止につながるのであれば、これは投資だと考えている。前回の研修では時間がなく、事例数に限界があったが、今回は教材として、数多くの事例や対応が記載されている。これは作業中に携帯して役立ててほしい」と語った。

 当日、講師として招かれたのはNPO法人自動車流通市場研究所(中尾聡理事長)の峯島英二氏。同社は、昨年だけでも全国で180回以上も中古車事業者へ査定研修を実施している。今回の研修では、警告灯点灯の原因と対処法、故障時に見られるシグナルと対処法、また国土交通省の調査結果などを参考に実施。
さらに、今回は荷主も参加したということもあり、ドライバーも市場動向を理解しておく必要があるとの主催者側の希望もあって、第一部では「市場動向の変化と差別化」の講演も行なった。

 終了後には、参加したドライバーから「最近は大型トラックなど警告灯の種類が多くなり、意味が分からず適切な対処ができなかったので、大変役立った」「これまで走行中に故障・不具合の初期症状に気が付かないことがあったが、今後は気付けそうだ」との声が聞かれた。
 また荷主からは「長年、業界に身を置いているが、初めて認識することも多くあった。今後はうちの従業員にも参加させたい」など、反応は上々だった。

 物流業界では、まだまだ数少ない回送運送事業者だが、回送運送のメリットを飽くなきまでに訴求するAM・T社の動向に、今後注目が集まりそうだ。


写真上・冒頭に挨拶する阿美社長
写真下・研修会には22名が参加


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